大祓詞(おおはらえことば)とは、神道の神様に奏上する祝詞(のりと)の中の一つです。

 

大祓詞は神道の中の重要な祝詞

 

祝詞は神様に奏上する言葉でとても大事な詞です。

大祓詞は私たち日本人古来から持つ考え方の「穢れ(けがれ)」「罪」「過ち」を祓う祝詞です。

神道では、経典や聖書というものが存在をしていませんが、神前で奏上する、唱える言葉に限らず、言葉には霊力が宿る、

 

「言霊」という考え方があります。

祝詞はそのような霊力を持った古来から受け継がれた特別な言葉で、大祓詞はその中でも重要な私たちの罪穢れを払う力を持つと言われています。

 

大祓詞(おおはらえことば)を唱える意味と効果

神社本庁によると、

大祓は、我々日本人の伝統的な考え方に基づくもので、常に清らかな気持ちで日々の生活にいそしむよう、自らの心身の穢れ、そのほか、災厄の原因となる諸々の罪・過ちを祓い清めることを目的としています。

 

大祓詞の効果

 

1罪や穢れを祓う

2災難や不吉なものを遠ざける

3神様にお近づきになる・つながる

 

これらの効果が、実生活に変化を及ぼし

 

1心が強くなり運気が向上する

2良縁に巡り会える

3心身が浄化され清々しい気持ちになる

 

のような運気上昇に繋がっていきます。

 

大祓詞は、「罪を祓い、穢れを祓う」言葉であることから、自分の持っていた良くない気を消し去り、開運や運気上昇につながると考えられています。また、自分が清らかな状態になるための祝詞です。

 

罪や穢れを祓う祝詞の中でも最も効果(威力)があり、強力な言霊を持ち、大きな功徳が得られると言われています。

 

 

 

大祓詞 全文&読み方

 

高天原に神留まり坐す

たかまのはらにかむづまります

 

皇が親神漏岐神漏美の命以て

すめらがむつかむろぎかむろみのみこともちて

 

八百万神等を

やほよろづのかみたちを

 

神集へに集へ給ひ

かむつどへにつどへたまひ

 

神議りに議り給ひて

かむはかりにはかりたまひて

 

我が皇御孫命は

あがすめみまのみことは

 

豊葦原瑞穂国を

とよあしはらのみづほのくにを

 

安国と平けく知食せと

やすくにとたひらけくしろしめせと

 

事依さし奉りき

ことよさしまつりき

 

此く依さし奉りし

かくよさしまつりし

 

国中に

くぬちに

 

荒振神等をば神問はしに問はし給ひ

あらぶるかみたちをばかむとはしにとはしたまひ

 

神掃へに掃へ給ひて

かむはらひにはらへたまひて

 

語問ひし磐根樹根立草の片葉をも

こととひしいはねきねたちくさのかきはをも

 

語止めて

ことやめて

 

天の磐座放ち天の八重雲を

あめのいはぐらはなちあめのやへぐもを

 

伊頭の千別に千別て

いづのちわきにちわきて

 

天降し依さし奉りき

あまくだしよさしまつりき

 

此く依さし奉りし

かくよさしまつりし

 

四方の国中と

よものくになかと

 

大倭日高見の国を

おおやまとひだかみのくにを

 

安国と定め奉りて

やすくにとさだめまつりて

 

下津磐根に宮柱太敷き立て

したついはねにみやはしらふとしきたて

 

高天原に千木高知りて

たかまのはらにちぎたかしりて

 

皇御孫命の

すめみまのみことの

 

瑞の御殿仕へ奉りて

みづのみあらかつかへまつりて

 

天の御蔭日の御蔭と隠り坐して

あめのみかげひのみかげとかくりまして

 

安国と平けく知食さむ

やすくにとたいらけくしろしめさむ

 

 

国中に成り出む

くぬちになりいでむ

 

天の益人等が過ち犯しけむ

あめのますひとらがあやまちおかしけむ

 

種種の罪事は

くさぐさのつみごとは

 

天津罪国津罪

あまつつみ くにつつみ

 

許許太久の罪出む此く出ば

ここだくのつみいでむかくいでば

 

天津宮事以ちて天津金木を本打ち切り

あまつみやごともちてあまつかなぎをもとうちきり

 

末打ち断ちて

すえうちたちて

 

千座の置座に置足はして

ちくらのおきくらにおきたらはして

 

天津菅麻を本刈り断ち末刈り切りて

あまつすがそをもとかりたちすえかりきりて

 

八針に取裂きて

やはりにとりさきて

 

天津祝詞の太祝詞事を宣れ

あまつのりとのふとのりとごとをのれ

 

 

此く宣らば

かくのらば

 

天津神は

あまつかみは

 

天の磐戸を押披きて天の八重雲を

あめのいはとをおしひらきてあめのやへぐもを

 

伊頭の千別に

いづのちわきに

 

千別て

ちわきて

 

聞食さむ国津神は

きこしめさむくにつかみは

 

高山の末低山の末に登り坐て

たかやまのすえひきやまのすえにのぼりまして

 

高山の伊褒理

たかやまのいぼり

 

低山の伊褒理を掻き別けて

ひきやまのいほりをかきわけて

 

聞食さむ

きこしめさむ

 

此く聞食しては

かくきこしめしては

 

罪と言ふ罪は在らじと

つみといふつみはあらじと

 

科戸の風の天の八重雲を

しなどのかぜのあめのやへぐもを

 

吹き放つ事の如く

ふきはなつことのごとく

 

朝の御霧

あしたのみぎり

 

夕の御霧を

ゆうべのみぎりを

 

朝風夕風の吹き掃ふ事の如く

あさかぜゆうかぜのふきはらふことのごとく

 

大津辺に居る大船を

おおつべにをるおおぶねを

 

舳解き放ち

へときはなち

 

艪解き放ちて

ともときはなちて

 

大海原に押し放つ事の如く

おおうなばらにおしはなつことのごとく

 

彼方の繁木が本を

おちかたのしげきがもとを

 

焼鎌の利鎌以て打ち掃ふ事の如く

やきがまのとがまもちてうちはらふことのごとく

 

遺る罪は在らじと

のこるつみはあらじと

 

 

祓へ給ひ清め給ふ事を

はらへたまひきよめたまふことを

 

高山の末

たかやまのすえ

 

低山の末より

ひきやまのすえより

 

佐久那太理に落ち多岐つ

さくなだりにおちたぎつ

 

早川の瀬に坐す

はやかわのせにます

 

瀬織津比売と伝ふ神

せおりつひめといふかみ

 

大海原に持出でなむ

おおうなばらにもちいでなむ

 

此く持ち出で往なば

かくもちいでいなば

 

荒潮の潮の八百道の八潮道の

あらしほのしほのやおあひのやしほじの

 

潮の八百曾に坐す

しほのやほあひにます

 

速開都比売と伝ふ神

はやあきつひめといふかみ

 

持ち加加呑みてむ

もちかかのみてむ

 

此く加加呑みては気吹戸に坐す

かくかかのみてはいぶきとにます

 

気吹戸主と伝ふ神

いぶきどぬしといふかみ

 

根国底国に気吹放ちてむ

ねのくにそこのくににいぶきはなちてむ

 

此く気吹放ちては根国底国に坐す

かくいぶきはなちてはねのくにそこのくににます

 

速佐須良比売と伝ふ神

はやさすらひめといふかみ

 

持ち佐須良比失ひてむ

もちさすらひうしなひてむ

 

此く佐須良比失ひては

かくさすらひうしなひては

 

根國 底國に坐ます

ねのくにそこのくににます

 

速󠄁佐須良比賣と云ふ神

はやすさらひめといふかみ

 

持ち佐須良ひ失ひてむ

もちすさらひうしなひてむ

 

此く佐須良ひ失ひてば

かくすさらひうしはなひては

 

罪と云ふ罪は在らじと

つみといふつみはあらじと

 

祓へ給ひ淸め給ふ事を 

はらへたまひきよめたまふことを

 

天つ神

あまつかみ

 

國つ神

くにつかみ

 

八百萬󠄄の神等共に

やおよろずのかみたちともに

 

聞し食󠄁せと白す

きこしめせとまをす